2012/09/28 ローカーボ食はやはり「緩め」がよい @千種区 内科

2012/09/28 ローカーボ食はやはり「緩め」がよい @千種区 内科

2012年09月29日

めっきり冷えるようになってきました。そこで、まずはインフルエンザワクチンのお知らせから。
当院では、今年も10月15日からワクチン接種を開始します。
名古屋市に住民票のある65歳以上の方は1回1,000円、それ以外の年齢の方は、おひとり1回あたり2,500円(消費税込み)です。
本文もご参照下さい。必ず事前の予約をお願いします。

さて前回、TVの健康番組について書きましたが、最近、注意してみておりますと、やはりマスメディアへの糖質制限食の登場回数が多い、と感じます。
2週ほど前ですが、週刊朝日の中で、脂肪肝を治す方法として、糖質制限食が取り上げられていました。

9月15日のことになりますが、TBS系の土曜17時30分からの、報道特集という番組に糖質制限食がとりあげられました。
治療法の概要・目的・注意点まで、冷静にとらえて解説した内容でした。
糖質制限食の利点が紹介された後に、注意点としては糖質制限食では蛋白質と脂質の摂取量が増えるため、腎機能障害の強い方は、尿毒症の懸念があるため不適、また肝障害の強い方も、糖新生がほとんどないために、低血糖発作を起こす危険性があって不適、と述べられていました。
もちろんこのあたりのことは、われわれにとっては周知の事実です。

また9月21日には、NHK総合22時からの、「情報LIVE ただイマ!」の中でも、短時間ですが、糖質制限食に触れられていました。
この番組内容を補足しますと、糖質制限を正しく実行した時には、中性脂肪が減少し、LDL-コレステロールは不変ないしやや減少することが確認されており、体重も不変ないし減る方向です。

これらの変化は、糖質制限食の短期的なメリット(すぐに現れる効果)であるとして、ほぼ世界的な共通認識となっています。
ただし長く実行するとどうなるかが、必ず問われます。
厳しい糖質制限食(3食とも主食を摂らない)を長期間続けると、心筋梗塞と脳梗塞になる人が増える、という研究結果が出ており、どうやらこれも世界の共通認識となりつつあります。
厳しい糖質制限食のマイナス点です。

こういった事実から、当院では、夕食のみ糖質を制限する方法を、糖質制限食の標準としております。
これを世界では「緩めのローカーボ食」と呼んでいます。
何事も極端なことはよくない、ということになります。
ただ、一般論ではなく、なぜそうなるのか、については、考えられる理由がいくつかあります。
それについては次回。

愛知県名古屋市千種区にある内科で食事療法による高血圧や糖尿病治療ならむらもとクリニックへ

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