2012/05/31 世界禁煙デー@名古屋 内科
2012年05月31日
先日の金環日食、名古屋では十分見ることができました。朝のひととき、感動的でした。
皆さんの住む街ではいかがでしたか。
さて本日は、世界禁煙デーとなっています。禁煙を呼びかける様々な催しが全国で行われていることでしょう。
当院でもニコチン依存症の方に、保険診療として禁煙治療に取りくんでおり、約4年になります。
私自身、父親を肺がんで亡くしており、禁煙についての想いには自負があるつもりです。
当院に禁煙治療を希望されてお越しになる患者さんには、最初に今回禁煙を思い立った理由は何ですか、とお聞きしています。
皆さん、きっかけは様々なようですが、例えば「タバコが高くなってきたから」と答えられる患者さんもいらっしゃいます。
確かにこれからもタバコは高くなっていくでしょう。喫煙できる場所もますます減るでしょう。
しかし、私が思うのは、ぜひ「自分の健康のためにやめる」ということを一番の理由にして、強いモチベーションで禁煙に臨んでほしい、ということです。
禁煙することは、既にいわれているように様々なメリットが得られます。
逆に医学的に言って、喫煙することに利点は一つもありません。
タバコが健康面に害があることはご存じですか。もちろんイエスですよね。
ではどのような害があるか、挙げてみてください。
この質問をすると、肺癌の他に何があるのか、よく知らない患者さんがいらっしゃるようで、これは悲しい事実です。
タバコによって増える癌は肺癌だけではなく、口腔癌、喉頭癌、食道癌、胃癌、膵臓癌、膀胱癌、腎臓癌といった、実に様々な全身の癌になりやすくなります。
循環器病として、動脈硬化、閉塞性動脈硬化症(足の痛みを生じる)、高血圧症、狭心症~心筋梗塞が増えます。
肺(呼吸器)病として、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、気管支喘息。
また糖尿病のリスクを高め、認知症のリスクも2倍です。
これだけ聞けば、禁煙のモチベーションもあがるでしょう。
先回ブロク記事の高血圧との関連でも、皆さんにぜひ禁煙をトライしていただきたい。
ヘビースモーカーの患者さんは、とにかく血管が硬いです。
薬は2種類ありますが、あくまで「禁煙補助薬」です。主役は患者さんの気持ちです。
もちろん薬なしで禁煙できればそれに越したことはないのですが、禁煙に失敗してしまった方には、薬による禁煙治療をお勧めします。
愛知県名古屋市千種区にある内科で食事療法による高血圧や糖尿病治療ならむらもとクリニックへ