2012/07/29 熱中症予防の注意点 @千種区 内科
2012年07月29日
ロンドンオリンピックが始まりました。すでに嬉しい結果がいくつか報道されています。
これから約2週間、熱い戦いに注目です。
7月中旬に梅雨明けして以来、とてつもなく暑く感じます。熱中症の報道が毎日のようにあります。毎年の傾向としては、高齢の方が、
家の中で熱中症になってしまった事例が目立ちますので、節電はほどほどにしておかなければなりません。
しかし、何といっても炎天下の仕事やスポーツの方が危険です。
先日、ゴルフをしてきたのですが、恥ずかしながら、下腿に軽いこむら返りをおこしました。
これも脱水のときの症状で、急いでお茶を飲んだ後は、何ともありませんでした。
本来なら、凍らせたお茶を水筒に入れて持参するのがベストです。
ペットボトルに断熱材をかぶせれば、氷も溶けにくいはずです。
ただ、どこにでも自動販売機がある我が国では、気軽に清涼飲料水を手に入れることができます。しかし、スポーツドリンクを大量に飲むのは避けてください。
昨年も記事にしましたが、ペットボトル症候群とか、ソフトドリンクケトーシスと呼ばれる病的な状態に陥ることがあります。
これは急性の糖尿病増悪で、ひどい倦怠感、脱水、脱力、場合によっては昏睡状態になることもあります。先回の渡辺徹さんの例にもあるように、ソフトドリンク好きの方は要注意です。
結局、熱中症を恐れるあまり、どんどん飲んでしまうのですが、糖尿病の人はその糖分を処理しきれないのです。血糖値が上昇してくると、口渇感が出てくるために、まだ水分が足りないのだと勘違いしてさらに飲んでしまう。こういった悪循環で起こるのがペットボトル症候群です。怖い病態です。
こんな病態に陥らないようにするための注意点があります。
健診を受けて糖尿病の傾向が全くない方も、清涼飲料水はなるべく1本(500ml)まで。
2型糖尿病ないし糖尿病予備軍の方は、お茶ないしノンカロリーのミネラルウオーター。
自分で作るなら、例えば水1リットルに対して1g~2gほどの食塩と、適度のレモン汁を溶かす。
ここに糖分を入れるとしても、最大で10gほどにしておく。
これで2リットル飲んだとしても安全な飲料の完成です。
ちなみに真水(水道水)のみを大量摂取すると、水中毒といわれる病態に陥るため、塩分は必須となります。次回は、この塩分の話題にしようかと思います。
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