2012/11/11 オバマ大統領のスローガンとローカーボ食 @名古屋 内科

2012/11/11 オバマ大統領のスローガンとローカーボ食 @名古屋 内科

2012年11月12日

アメリカでは、オバマ大統領が再選を決めました。
今回のスローガンは、Forward、前に進もう、というもので、初当選の4年前のスローガンは、Change、変革でした。
一方、我が国の政治は迷走していますね。政界再編間近のような匂いもあります。

これをローカーボの世界にも、何か共通するものがあるような印象があります。
糖尿病の食事療法に糖質制限食が登場したのは、確かにChange、変革でした。
しかし現在、その方法は医師により様々で、統一されていません。
従来のカロリー制限食を支持する医師とも対立、ないし少なくとも意見の一致が得られない状態です。迷走状態、と思います。

ローカーボ食を施行する場合、当院が行っているように、1食のみの糖質制限を中心とする「穏やかローカーボ」が、全体の主流であると信じておりますが、中には3食とも糖質制限する「厳しい糖質制限」を唱える医師もいます。

しかし、ローカーボ食を厳しくすればするほど、かえって糖尿病になりやすく、総死亡率や癌による死亡も増えることが示されており、しかもこれらはハーバード大のグループが明らかにした、厳然たる事実です。
植物性タンパクと脂肪を主体に食べれば、死亡率も糖尿病発症も増えません。
しかし、巷にあふれる肉料理を、長期間我慢することはとても難しいと思われ、どうしても赤肉の摂取量が増えると思われます。
このため、全体としては死亡率が増える結果となるのでしょう。
だから「穏やかローカーボ」、しかも植物を主体としましょう、と述べているわけです。

ローカーボ食を指導する医師が、こういった問題点をしっかり患者さんに伝えていけるかどうかが、今後はとても重要、と思います。
糖質を諸悪の根源であると勘違いし、これさえ食べなければすべてハッピー、という偏った考え方は、やめてください。

医師によって指導が異なる、ということを、あえて迷走状態、と述べました。
しかし、こんな状況からも、光を目指してForward、前に進まねばなりません。
人類が糖尿病を克服するのは難しいでしょうが、少なくとも、糖尿病の発症を減らし、結果として我が国が長寿国としての位置を保ちながら、可能であれば医療費も減らせる日を夢見て・・・。

愛知県名古屋市千種区にある内科で食事療法による高血圧や糖尿病治療なら
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