2014/05/11 大食い早食いは若さの特権? その3 @千種区 内科
2014年05月12日
ゴールデンウイークが終わりました。
最近のニュースで、いいなと思ったのは、「アウベスのバナナ」事件です。
スポーツニュースをみておられる方はご存知でしょうが、サッカーにおける、人種差別反対運動のことです。
今まで脈々と続いてきた悪い歴史が、これで変わっていくなら、すごいことだと思いませんか。
バナナついでに思い出したことがあって、前回までの続きとも関連します。
前回、ファーストフードの欠点について思うことを、いくつか挙げました。
ただ、ひとつ付け加えるべきことがありました。
③の、「黙々と早食い」にも関連しますが、④柔らかいものが多いので、あまり噛まずに早食いできる。というものです。
食事はよく噛んでゆっくり食べるのがよい、というのは、皆さんどこかで聞いたことがあると思います。
ところが、現代人が最も実行しにくい健康法こそ、実はこれであると強く感じます。
よく噛んでゆっくり食事すると、満腹中枢が刺激されるため、少食で済むという要素もありますが、よく噛んで食べると実際に血糖値も緩やかに上昇する、ということもわかっています。
これがどのようなシグナルによるものかは、判明していないとの事ですが。
さて、前回まで話題のカレーは、ほとんど噛まずに、「飲むように」食べてしまうことがありませんか。
これが大食い早食いを生み、食後の「ものすごい」高血糖を生みます。
やわらかい白米の持つ、高いGI値も、これに拍車をかけます。
そして大量のインスリン追加分泌が必要となります。
以前にも述べた玄米なら、GI値が低いし、硬い分だけよく噛む必要も出てきて、早食いしにくいため、健康によいではありませんか。
こういった高カロリーで、高GI値の、炭水化物比率の高い食事は、激しいスポーツの時には必要です。
世界で最も過酷なスポーツといわれる、ツール・ド・フランスを例に挙げますと、全行程の平均時速が約40km、山あり谷ありですから、きついなんてものじゃない。
1日のレースは4時間前後ですが、ほぼ全力でペダルをこぎ続けています。
選手たちはレース中に、7,000~8,000キロカロリーもの食事を、ほとんど炭水化物で摂取するとのこと(www.intermax.co.jp/about-ture.html)。
ハンバーガーのようなパンで、中身はハンバーグではなくバナナ、とかだそうです。
汗をかくからカリウム補給も考えてバナナを選ぶのかも知れません。
炭水化物は即時型エネルギーですから、こういったハードワークに適しています。
戦国時代なら飛脚、明治時代なら人力車のような仕事ならば、高GI、ハイカーボ食が必要でしょう。今なら引越し屋さんあたりでしょうか。
しかし、現代は自動車や携帯電話が普及して、仕事はデスクワークが中心。
家庭内でも、洗濯機や掃除機(今ではロボットも登場!)が当たり前。
これらがなかった時代の、不便な生活を思い浮かべて下さい。
何か伝えたい用件があった場合、電話がないから、走って隣町まで行くなんて、とても耐えられないのでは・・・
現代は、動かなくても諸事がこなせるようになっており、今後は一層、便利な世の中になっていくでしょう。
ならば、せめて夕食ぐらいは、炭水化物は要らないのではありませんか。
これが、穏やか糖質制限が推奨される根幹となっています。
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