夏の危険性

夏の危険性

2017年07月18日

暑い夏が来ました。すでにバテ気味の方、ご自愛下さい。

最近、毎日のように報道されていた人物、誰だったでしょうか。将棋の藤井四段ですね。私も一将棋ファンとして注目しておりました。将棋の話題がこれだけ盛り上がるのは、羽生さん(現、三冠)が七冠制覇した時以来で、嬉しい限りです。しかし、こうも続くと加熱報道に辟易する場面が増えています。将棋の内容とは別に、勝負飯が何だったかとか、すでに必要ない情報ばかり。連勝記録が途絶えた今、少し冷却すべき時だと思います。加熱報道に真実はないのです。これで前途を邪魔された有能な若者がどれだけいたか。それを心配する立場になって、今後も見守っていきます。

本題に入ります。糖尿病のコントロールが悪化する要因はいろいろですが、一般に日本では冬場に悪化しやすいことが知られています。それは、例えば正月休み中に、こたつに入って「餅とみかんの食べ放題」になってしまったことが原因かも知れないが、それだけでなく、忘年会、新年宴会、お歳暮やお年賀でいただいたもの、もしかすると大量のバレンタインチョコが原因かも知れません。

では、夏はどんな原因で血糖コントロールが悪化するのか。それは何といっても冷たいジュース、アイスクリームの類です。いつもお茶や冷水を飲んでいて、ジュースに興味がない方は全く心配ありません。しかし、2型糖尿病の患者さんにとって、「これくらいは大丈夫」との思いで飲んだジュースで、はっきりと血糖コントロールが悪化してしまうのは、ある意味で腑に落ちないものがあるでしょう。だから、夏に何を飲むかは重大な課題です。そこで、比較的若い糖尿病患者さんに必ず訊ねるのが、「たまに炭酸飲料を飲みたくなりませんか」、です。飲みたいという方に、ぜひお勧めしているものがあるのです。

特定の商品の宣伝になるので、避けるべきかと思いましたが、敢えて紹介します。飲料メーカーのアサヒが出しているブランド「ウィルキンソン」の、ドライコーラ、というものがあります。炭酸水にコーラ風味を加えただけで、甘みがありませんので、これなら血糖に全く影響がありません。平成28年6月から発売されていたそうですが、最近コンビニでみつけて、驚いた逸品です。レモン風味の商品もあるようです。この2品はお勧めです。

なお、この他に多くみられる、「カロリーゼロ商品」には人工甘味料が入っており、これらはダメです。カロリーゼロは、本当はゼロではない。それを知らずに大量に飲む人が必ずいらっしゃる。その結果として空腹時血糖値が上昇します。これには腸内フローラの撹乱が関与しているとの論文もあり、今後は可能ならば人工甘味料に対する規制を取り入れることも必要な時代、と思っています。

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