2011/08/14記 真夏の熱中症注意報。同時にペットボトル症候群にも注意。

2011/08/14記 真夏の熱中症注意報。同時にペットボトル症候群にも注意。

2011年08月14日

現在、当院はお盆休暇をとらせていただいています。暑い日が続きますね。
真夏によく報道される、悲しいニュースといえば、水の事故、それから熱中症による死亡事故、でしょう。
先日も、上地雄輔さんが横浜で著書出版記念イベントを開催され、その際に多数のファンの方が熱中症に倒れました。幸い死亡事故にはならなかったものの、大きくとりあげられました。

真夏にどんどん体温が上昇してしまう熱中症、それは若い人にも起こることや、建物の中にいてもおこることなど、何度も報道されていますので、概ねみなさんご承知のことと思います。
しかし、あえて再度確認したいことを、下に述べます。
①室内では遠慮なくエアコンをかける。26度~28度設定がよい。
②エアコンがなければ扇風機で、常にそよ風を体に感じるようにする。
③のどが渇いたと思う前から、気を付けて十分に水分を摂取する。尿の回数や濃さに注意する。
④真水では水中毒の危険があり、よくない。
⑤塩分を含むものがよく、スポーツドリンクがとりあえずお勧め。

要点はこれくらいですが、①は、節電が叫ばれているだけに難しいところもあると思います。
エアコンの掃除も大事ですね。
②は、そよ風がキーワードです。
⑤について、当院の内科的治療に関連して申しますと、日頃は高血圧症の患者さんに、減塩食の必要性をお話ししています。
当院では、必要ならば1回の尿を採取して、1日に摂取しておられる食塩の量を推定し、それに応じた薬の選択や、食事指導をしております。

しかし、夏になりますと、熱中症の危険があります。
そこで、患者さんの日頃の生活様式をお聞きしています。エアコンの効いた室内におられるならば、減塩食続行でよいと思いますし、外へ出て汗をたくさんかく生活をしておられるならば、食塩を日頃より多くと摂るようにしていただいています。
後者のような方のために、昔からそうめん、冷麦といった、塩分を含む麺類があったり、スイカやトマトに塩をかけて食べたりする習慣があったわけです。

スポーツドリンクがとりあえずお勧め、と書きましたが、難しいのは、多量のスポーツドリンクを飲むと、糖尿病を発症したり、糖尿病が悪化してケトーシスといわれる病態で、ひどいと昏睡状態になってしまう危険があることです。
ペットボトル症候群と呼ばれており、低カロリーのドリンクが多くなってきた現在でも、やはり注意が必要です。
スポーツドリンクも含めたソフトドリンクは1本半まで、あとはミネラルウオーターやお茶といったノンカロリーのものにしていただきたいと思います。